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2025/12/3

YouTube広告で成果を出すための動画制作と配信テクニック

YouTube広告で成果を出すための動画制作と配信テクニック

「YouTube広告なんて、大企業がやるものでしょう?」
「動画を作ってみたけれど、すぐにスキップされてしまい、誰にも見てもらえている気がしない…」

多くのマーケティング担当者様が、こうした悩みを抱えています。私自身、初めてクライアントのYouTube広告運用を任されたとき、テレビCMのような綺麗な映像を流せば売れると信じ込んでいました。しかし結果は惨敗。視聴維持率は最初の5秒でガタ落ちし、広告費だけが溶けていく日々を経験しました。

しかし、そこには明確な「勝ちパターン」が存在します。YouTube広告は、単なる動画視聴の場ではなく、緻密なターゲティングと心理学に基づいたクリエイティブが噛み合ったときに爆発的な成果を生む「獲得マシーン」になり得るのです。ここでは、私が現場での失敗と改善の繰り返しから学んだ、中小企業でも実践可能なYouTube広告の勝ち筋を、具体的な技術論として解説していきます。

1. YouTube広告の種類とそれぞれの特徴

YouTube広告といっても、そのフォーマットは多岐にわたります。「どれを選べばいいかわからない」という相談をよく受けますが、まずはそれぞれのフォーマットが持つ「役割」を正しく理解することがスタートラインです。

初心者がまず押さえておくべき主要なフォーマットは、大きく分けて3つあります。

  • インストリーム広告(スキッパブル):動画の前後や途中で流れる、5秒後にスキップ可能な広告。
  • インストリーム広告(ノンスキッパブル):15秒間、強制的に視聴させる広告。スキップ不可。
  • バンパー広告:6秒以内の短い広告。スキップ不可。

私が以前、あるECサイトの集客を担当した際、「とにかく認知を広げたい」という一心で、6秒のバンパー広告を大量に配信したことがありました。しかし、サイトへの流入数は微増したものの、肝心の購入(コンバージョン)にはほとんど繋がりませんでした。なぜなら、6秒という短尺は「ブランド名を刷り込む」のには適していますが、商品の魅力を説明して「欲しい」と思わせるには短すぎたのです。

その後、スキッパブル広告(TrueViewインストリーム)に切り替え、30秒程度の動画で「商品の具体的なメリット」をしっかり伝えたところ、CPA(獲得単価)が劇的に改善しました。このように、目的に応じてフォーマットを使い分けることが成功への第一歩です。

各フォーマットの特徴と、どのような目的に適しているかを整理しました。

広告の種類 長さと仕様 課金のタイミング 最適な目的(私見)
スキッパブル広告 長さ制限なし
(5秒後スキップ可)
30秒以上視聴、またはクリック時 コンバージョン獲得
商品理解、興味関心の喚起
ノンスキッパブル広告 最大15秒
(スキップ不可)
表示回数ベース(CPM) 認知拡大
イベント告知、新商品発表
バンパー広告 6秒以内
(スキップ不可)
表示回数ベース(CPM) リマインダー(再想起)
ブランド名の刷り込み

特に中小企業が「売上」や「問い合わせ」を増やしたいのであれば、興味のないユーザーにはスキップしてもらい(課金されず)、興味のある人にだけじっくり見てもらえるスキッパブル広告から始めるのが鉄則です。

2. 最初の5秒で惹きつける「スキッパブル広告」の作り方

スキッパブル広告において、最も重要なのは「構成」です。そして残酷なことに、勝負は「最初の5秒」で9割決まります。

ユーザーは動画を見に来ているのであって、広告を見に来ているわけではありません。右下に現れる「広告をスキップ」ボタンを今か今かと待っています。この5秒間で「おっ、これは自分に関係があるかも?」と思わせなければ、どんなに後半で素晴らしいオファーを用意していても、永遠に見られることはありません。

私がかつて制作した動画で、大失敗した例があります。それは、冒頭の5秒間、美しいBGMと共に「会社のロゴ」と「理念」を流したのです。結果はどうだったと思いますか? スキップ率は驚異の95%以上。 ほぼ全員が、中身を見る前に離脱しました。

この失敗から学び、次の動画では冒頭をガラリと変えました。「最近、腰の痛みが気になりませんか?」という、ターゲットの悩みに直結する問いかけからスタートさせたのです。すると、スキップされずに視聴を続けるユーザーが倍増しました。

「最初の5秒」を制するための、具体的な構成テクニックを比較表にまとめました。

要素 成果が出にくいNG例 惹きつけるOK例
ビジュアル 企業のロゴ、美しい風景、静止画のスライドショー 人物のアップ(驚きの表情など)、違和感のある映像、結論のチラ見せ
音声(セリフ) 「○○株式会社は〜」「皆様のおかげで〜」といった挨拶 「○○でお悩みの方!」という呼びかけ、衝撃的な事実の提示
テキスト 英語のおしゃれなキャッチコピー、小さな文字 デカ文字でベネフィットを表示(例:「売上3倍の秘密」)

ポイントは、「自分ごと化」させることです。「30代の男性へ」と呼ぶよりも、「最近、お腹周りが気になってきた30代の方へ」と呼ぶ方が、反応率は確実に上がります。5秒の間で「あ、これ私のことだ」と脳に認識させるフックを用意してください。

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3. 最後まで見られる「ノンスキッパブル広告」のシナリオ

次に、15秒の「ノンスキッパブル広告」について解説します。こちらは強制的に視聴させることができますが、ユーザーにとっては「動画視聴を邪魔するノイズ」になりがちです。そのため、スキッパブル広告以上に、不快感を与えず、かつ簡潔にメッセージを伝える技術が求められます。

ここでよくある失敗が、「30秒や60秒の動画を、無理やり15秒に縮める」というパターンです。
私も過去に、クライアントから支給された長尺動画を早回しのように編集して15秒に詰め込んだことがあります。結果、情報は詰め込まれていましたが、早口すぎて何を言っているか分からず、視聴者からのネガティブなコメント(「うざい」「何これ」といった声)が増えてしまいました。

15秒という尺は、テレビCMと同じ感覚です。あれもこれも伝えようとするのではなく、「ワンメッセージ(伝えたいことは一つだけ)」に絞る勇気が必要です。

私が推奨する、15秒広告の黄金シナリオは以下の通りです。

  • 0秒〜3秒(つかみ): 「まだ手入力で経理してるの?」など、強烈な一言で注意を引く。
  • 3秒〜10秒(解決策): 「このツールなら、スマホで撮るだけで自動化!」と、メインの解決策を提示。
  • 10秒〜15秒(行動喚起): 「まずは無料でお試し。詳細はクリック」と、次のアクションを促す。

特に重要なのが、ラストの行動喚起(CTA)です。15秒見終わったユーザーは、そのまま元の動画の続きを見ようとします。そこで「検索してね」や「クリックしてね」と明確に指示を出さないと、ただ「見ただけ」で終わってしまいます。

ノンスキッパブル広告は「認知」に強いと言われますが、シナリオ次第では十分にクリックや検索行動を誘発できます。テンポ良く、リズミカルに、そして一つのメッセージを鋭く突き刺す構成を意識してみてください。

4. ターゲットに合わせたチャンネルや動画の選定

どれほど素晴らしい動画を作っても、それを見せる相手(ターゲット)を間違えれば、成果はゼロです。YouTube広告のターゲティング機能は非常に強力ですが、その中でも私が特にこだわり、かつ成果を出してきたのが「プレースメントターゲット(配信面の指定)」です。

一般的に、Google広告の管理画面では「オーディエンス(興味関心)」や「トピック(動画のジャンル)」でのターゲティングが推奨されます。しかし、これには罠があります。

例えば、BtoB向けの会計ソフトを販売したいとします。「ビジネス」というトピックを選べば良さそうに見えますよね? 私も最初はそうしました。しかし蓋を開けてみると、配信されていたのは「ビジネス系YouTuber」の動画だけでなく、単なるニュース動画や、子供が親のスマホで見ているようなエンタメ動画にも大量に配信されていたのです。

そこで私は戦略を変え、「ターゲットが見ているであろう具体的なチャンネル」を手動でリストアップし、そこにピンポイントで配信しました。具体的には、競合他社のチャンネルや、経理の実務を解説している税理士のチャンネルなどです。この「プレースメントターゲット」に切り替えた途端、無駄な表示が激減し、CVR(コンバージョン率)が3倍以上に跳ね上がりました。

各ターゲティング手法の違いと使い分けを、以下の表にまとめました。

ターゲティング手法 仕組み メリット・デメリット(現場の実感)
オーディエンス
(興味関心・属性)
ユーザーの「人」としての属性や興味に基づいて配信。 広くリーチできるが、関係ない動画を見ている時にも広告が出るため、スルーされやすい。
キーワード 特定のキーワードに関連する動画に配信。 検索意図に近い動画に出せるが、YouTubeの検索ボリュームはGoogle検索より少ない傾向がある。
プレースメント
(配信面指定)
特定のチャンネルや動画URLを指定して配信。 精度は最強。狙った競合チャンネルの視聴者を奪える。ただし、配信量が少なくなりがち。

「数は追わず、質を追う」。特に予算が限られている中小企業こそ、AI任せのブロード配信ではなく、泥臭くチャンネルを選定するプレースメントターゲットを強くおすすめします。

5. 動画広告の成果を測るための指標

「動画広告の成果」と聞いて、どの数字を見ますか? 再生回数でしょうか? それとも「いいね」の数でしょうか?

もし、あなたの目的が「YouTuberとして有名になること」なら再生回数が全てです。しかし、ビジネスとして売上を上げたいのであれば、再生回数は「虚栄の数字(バニティ・メトリクス)」でしかありません。

ある健康食品のプロモーションで、クライアントが「10万回も再生された!」と喜んでいたことがありました。しかし、CPA(顧客獲得単価)を見ると、目標の2倍以上かかっており、大赤字だったのです。逆に、再生回数は1万回程度でも、的確なターゲットに見られ、高い確率でクリックされているキャンペーンの方が、ビジネスとしての利益は圧倒的に出ていました。

動画広告で見るべき「本質の指標」は以下の3つです。

  • 視聴率(View Rate): 広告が表示されたうち、30秒以上(または最後まで)見られた割合。クリエイティブの「魅力度」を測る指標です。
  • クリック率(CTR): 動画を見て、サイトに遷移した人の割合。オファー(提案)の強さを測る指標です。
  • ビュースルーコンバージョン(VTC): 広告をクリックしなかったが、動画を見た後にサイトを訪れてコンバージョンした数。動画の「間接効果」を測る重要な指標です。

特に見落としがちなのが、3つ目のビュースルーコンバージョンです。動画広告は、見た瞬間にクリックする人ばかりではありません。「あとで検索してみよう」と思い、別ルートから購入するユーザーが非常に多いのです。

この間接効果を評価せずに「クリックされないから停止しよう」と判断するのは早計です。私は必ず、広告配信期間中の「指名検索数(ブランド名の検索数)」の推移も合わせてチェックし、動画広告がどれだけユーザーの記憶に残ったかを総合的に判断するようにしています。

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6. TrueViewアクションキャンペーンの活用

「動画を見てもらえても、結局サイトに来てくれなければ意味がない」

かつて私もそう嘆いていました。従来のYouTube広告は「認知(ブランディング)」の色彩が強く、コンバージョン(獲得)には不向きだとされてきました。しかし、その常識を覆したのが「TrueViewアクションキャンペーン(VAC)」です。

これは、動画再生中に「予約する」「詳細を見る」といったクリック可能なボタン(CTAオーバーレイ)を画面上に常時表示させ、ユーザーを強力にWebサイトへ誘導する仕組みです。さらに、機械学習が「コンバージョンしそうなユーザー」を自動で探し出し、優先的に配信してくれます。

私が担当したジムの集客案件で、通常のスキッパブル広告からこの「アクションキャンペーン」に切り替えた際、衝撃的な結果が出ました。動画の中身は全く同じなのに、クリック率(CTR)が1.5倍、CPA(獲得単価)が40%も下がったのです。

なぜこれほど差が出るのか。それは、ユーザーに対する「出口」の用意の仕方にあります。

比較項目 従来の動画広告 TrueViewアクションキャンペーン
主な目的 認知拡大、視聴回数の増加 コンバージョン(購入・登録)の獲得
画面表示 動画のみ(リンクは控えめ) 「行動を促すボタン」と見出しが常時表示
配信アルゴリズム 動画を見てくれそうな人を探す アクションを起こしそうな人を探す

獲得を目指す中小企業にとって、選ぶべきは迷わずアクションキャンペーンです。ただし、注意点が一つ。画面上にテキストやボタンが被さるため、動画の下部や右上に重要なテロップを配置しないよう、編集段階で調整が必要です。

7. リマーケティングリストを使った効果的なアプローチ

Web広告において「一度サイトに来た人を追いかける」リターゲティング(リマーケティング)が鉄板であることはご存知かと思います。YouTube広告では、さらに深い「動画リマーケティング」が可能です。

これは、「過去に自社の動画を見たことがある人」や「チャンネル登録した人」をリスト化し、その人たちだけに広告を配信する手法です。

私がよく使う必勝パターンがあります。それは「長尺の教育動画」を見た人に、「オファー(販売)動画」をぶつけるという2段構えの戦略です。

  1. まず、ユーザーの役に立つハウツー動画(例:「腰痛を自宅で治すストレッチ法」)を広告として広く配信します。ここでは売り込みは一切しません。
  2. 次に、その動画を「見た人」だけのリストを作成します。
  3. そのリストに対してのみ、「当院の腰痛治療トライアルキャンペーン」という強いオファーの広告を配信します。

いきなり売り込まれると人は警戒しますが、一度「役に立つ情報」をくれた相手に対しては信頼感が生まれています。この手法を取り入れた整体院では、新規顧客の獲得コストが半分以下になりました。

YouTube広告で作成できる主なリマーケティングリストは以下の通りです。

  • 動画を視聴したユーザー:特定の動画、または任意の動画を見た人。
  • チャンネル ページにアクセスしたユーザー:チャンネルのトップページに来た人。
  • 動画を高く評価したユーザー:自社の動画に「いいね」を押した、エンゲージメントの高い人。

「誰にでも」配信するのではなく、「脈あり」の人に絞って配信する。これが予算を抑えて成果を出すための極意です。

8. YouTube広告と検索広告の連携

「YouTube広告を出したけれど、動画からの直接クリックはそれほど増えなかった。失敗か…」

そう判断して広告を停止するのは、あまりにも早計であり、大きな機会損失をしている可能性があります。なぜなら、ユーザーの多くは動画を見た直後にクリックするのではなく、あとで検索エンジンで「指名検索」をするからです。

これを「サーチリフト(検索上昇)効果」と呼びます。

私が担当した化粧品メーカーの事例ですが、YouTube広告を開始した翌週から、Google検索での「ブランド名」の検索ボリュームが約20%アップしました。しかし、当時は検索広告(リスティング広告)の予算を絞っていたため、検索結果の一番上に競合他社の広告が表示されてしまっていました。

つまり、自社の動画でお客さんの関心を高めたのに、最後の検索行動で競合他社に客を横取りされていたのです。これは痛恨のミスでした。

この経験から、私はYouTube広告を実施する際は、必ず以下の「連携プレー」を徹底しています。

ステップ YouTube広告の役割 検索広告(リスティング)の役割
1. 認知・興味 動画で商品名やメリットを印象付ける。「検索」の種をまく。 (この段階ではまだ出番なし)
2. 比較・検討 リターゲティングで再プッシュする。 指名検索された際に確実に1位に表示させ、刈り取る。

YouTube広告の予算を組むときは、同時に「指名キーワード」の入札単価を上げる、あるいは予算枠を広げておくことが、全体最適を考える上での鉄則です。

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9. 低予算で始めるYouTube広告のポイント

「YouTube広告は高い」というイメージがあるかもしれませんが、実はテレビCMなどに比べれば圧倒的に安価です。1再生あたり数円〜十数円で配信できます。しかし、何も考えずに設定すると、無駄な配信が増えて予算を一瞬で消化してしまいます。

予算が限られている中小企業が、リスクを抑えて始めるための具体的な設定ポイントを2つ紹介します。

ポイント1:テレビ画面への配信を除外する

これは意外と知られていない、しかし極めて重要な設定です。YouTubeは今や自宅のテレビで見る人が増えています。しかし、テレビでYouTubeを見ている人は、広告をクリックできません。

「認知」だけが目的なら良いのですが、「サイトへの誘導(クリック)」が目的なら、テレビ画面への配信は完全に無駄金になります。私は獲得目的のキャンペーンでは、デバイス設定で「テレビ画面」を必ず除外します。これだけで、クリック率(CTR)が目に見えて向上します。

ポイント2:スモールスタートで1日1,000円からテストする

いきなり月数十万円を投じる必要はありません。Google広告の管理画面では、日予算を自由に設定できます。

まずは「日予算1,000円」で設定し、特定のチャンネル(プレースメント)や、特定の年齢層だけに絞って配信してみてください。3日〜1週間ほど回せば、「このクリエイティブは視聴維持率が良い」「このターゲットは全くクリックしない」といったデータが見えてきます。

「小さくテストして、勝てる場所が見つかったら予算を増やす」。この慎重な運用こそが、大資本を持たない我々の戦い方です。

10. 動画広告のABテストと改善方法

最後に、広告配信後の改善アクションについてです。YouTube広告は「作って終わり」ではありません。むしろ、配信してからが本当の勝負です。

「成果が出ないから、動画を全部作り直そう」

これは最悪の手です。動画制作にはコストも時間もかかります。ゼロから作り直す前に、もっと簡単で、かつインパクトの大きい修正ポイントがあります。

それが「最初の5秒(アバン)」の差し替えです。

前述の通り、スキッパブル広告の成否は冒頭5秒で決まります。本編の内容(商品説明やオファー)は変えずに、「最初の5秒の掴み」だけを変えたパターンを2〜3種類用意し、同時に配信してテストするのです。

  • パターンA:悩みに共感する問いかけ(「腰が痛いあなたへ」)
  • パターンB:結論からの提示(「腰痛が10分で消える方法とは」)
  • パターンC:衝撃的なビジュアル(極端に猫背な人の映像)

私が以前行ったテストでは、パターンAとBで、視聴率に2倍以上の差が出ました。これにかかる編集コストは微々たるものです。

動画全体を作り直すのは最終手段です。まずは「5秒」に命をかけてください。それだけで、YouTube広告の景色は変わります。

 

動画広告は「資産」ではなく「営業マン」である

YouTube広告について、その種類から具体的な制作テクニック、配信設定、そして改善方法までを解説してきました。

この記事で最もお伝えしたかったのは、「YouTube広告は、センスの良い映像作品を作る場ではなく、泥臭いセールスの場である」ということです。綺麗な映像や感動的な音楽は、必ずしも成果(コンバージョン)を約束しません。むしろ、冒頭5秒で強烈に課題を突きつけ、視聴者に「自分ごと」として捉えさせ、適切なタイミングで「解決策」を提示する。この論理的な構成こそが成果の源泉です。

そして、最初から100点を狙わないでください。プロの私でも、一発でホームランが出ることは稀です。小さく出して、数字を見て、修正する。このPDCAサイクルだけが、あなたの広告を「最強の営業マン」へと育て上げます。

最後に、あなたが明日から実行できる具体的なアクションを2つ提案します。

  1. 現在お持ちの動画、またはスマホで撮影した簡単な動画の「冒頭5秒だけ」を変えたパターンを3つ作り、絵コンテ(構成案)だけでも書き出してみてください。
  2. Google広告の管理画面を開き、キャンペーン設定で「テレビ画面」への配信が除外されているかを確認してください。もし設定されていなければ、今すぐ除外しましょう。

YouTubeという巨大なプラットフォームは、正しく攻略すれば、眠っている間に見込み客を連れてきてくれる頼もしい味方になります。まずは低予算から、恐れずにテストを始めてみてください。

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執筆者

株式会社TROBZ 代表取締役

愛知県岡崎市出身。大学卒業後、タイ・バンコクに渡り日本人学校で3年間従事。帰国後はデジタルマーケティングのベンチャー企業に参画し、新規部署の立ち上げや事業開発に携わる。2024年に株式会社TROBZを創業しLocina MEOやフォーカスSEOをリリース。SEO検定1級保有

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