ナレッジハブ
2026/1/6
SGEと画像SEO:マルチモーダル検索を制する「視覚情報」の最適化戦略
テキスト情報だけでなく、画像そのものをAIに「理解」させ、SGEの回答ソースとして引用されるための技術的アプローチ
Googleレンズやマルチモーダル検索に対応した、AIが好むAlt属性(代替テキスト)とキャプションの具体的な記述ルール
フリー素材依存からの脱却と、高解像度かつ軽量なオリジナル画像を作成して検索順位を引き上げる実践ノウハウ
「記事の文章は完璧なのに、なぜか検索順位が上がらない…」
もしあなたが今、このような行き詰まりを感じているとしたら、それは「テキスト」ばかりに気を取られ、「画像」の持つパワーを見過ごしているからかもしれません。私自身、あるクライアントのサイトでテキストのリライトを繰り返しても成果が出ず悩んでいた時期がありました。しかし、アプローチを変えて「独自の図解」と「現場写真」を徹底的に強化したところ、SGE(Search Generative Experience)の回答枠に突如として引用され始め、流入が急増した経験があります。
Googleの検索エンジンは今、文字を読むだけのシステムから、画像や動画を含めたあらゆる情報を統合的に理解する「マルチモーダルAI」へと進化しています。テキストSEOだけでは片手落ちになるこの時代に、画像を武器にして競合を出し抜く「画像SEO」の真髄をお伝えします。
目次
1. テキストだけでなく画像もSGEの回答ソース
これまでのSEO対策といえば、「キーワードを含んだ良質な文章を書くこと」が鉄則でした。画像はあくまで「読者の目を休めるための箸休め」や「装飾」として扱われることが多かったのではないでしょうか。しかし、SGEの登場によって、その常識は完全に過去のものとなりました。
SGE(生成AIによる検索体験)は、ユーザーの質問に対して回答を生成する際、テキスト情報だけでなく、Webページ上の画像を重要な「情報源」として認識し、積極的に引用します。実際、スマートフォンの検索結果画面を見てみてください。AIが生成した回答の横に、サムネイル画像が表示されているケースが増えているはずです。
マルチモーダルAIが画像を「読む」仕組み
ここで重要なのは、AIが画像をどのように認識しているかを知ることです。GoogleのAIモデル(Geminiなど)は、画像をピクセルの集合体としてではなく、「そこに何が映っていて、それが文脈とどう関係しているか」という意味の塊として理解しています。
私が以前、ある料理レシピの記事で実験を行ったことがあります。
- ケースA:文章では詳細な手順を書いているが、画像はフリー素材の「きれいな完成写真」のみ。
- ケースB:文章は簡潔だが、調理工程ごとの「失敗しやすいポイント」を撮影したオリジナル写真を掲載。
結果は驚くべきものでした。SGEはケースBの記事を引用し、「失敗しないためのコツ」として、私が撮影した画像をカルーセル形式で表示したのです。これは、AIが「この画像にはテキストだけでは伝わらない具体的な情報価値がある」と判断した証拠です。
従来の画像SEOとSGE時代の画像SEOの違い
これからの画像SEOは、単にファイルサイズを軽くして表示速度を上げるだけでは不十分です。AIに「中身」を伝える努力が不可欠になります。従来のアプローチと、SGE時代に求められるアプローチの違いを整理しました。
表からも分かる通り、これからは「画像そのものがコンテンツである」という意識転換が必要です。テキストで説明するのが難しいことこそ、画像や図解に任せる。そうすることで、AIにとってあなたのサイトは「テキストと画像が相互に補完し合う、信頼性の高い情報源」として映るようになるのです。
2. Googleレンズと連動した画像検索対策
「検索」という行為そのものが変わろうとしています。皆さんも街中で、名前のわからない花や、有名人が着ている服を見かけた時、文字で検索するのではなくスマホのカメラを向けた経験はありませんか? これが「ビジュアル検索」であり、その中心にあるのがGoogleレンズです。
SGE時代のSEOにおいて、Googleレンズ対策は避けて通れません。なぜなら、AIは画像検索の結果を表示する際にも、その画像の背後にあるWebサイトの情報を読み込み、回答を生成しているからです。
「文字で検索できない悩み」に応える
Googleレンズを使うユーザー心理を考えてみましょう。彼らは「この目の前にあるモノが何なのか知りたい」「これと同じものが欲しい」という、非常に具体的かつ、言語化しにくいニーズを持っています。
例えば、「赤い花 名前」と検索するのではなく、実物の写真を撮って検索する人に対して、あなたの記事が表示されるためには何が必要でしょうか? それは、AIが画像の特徴量を正確に抽出できるクリアな写真を提供することです。
私が実践している「Googleレンズフレンドリーな画像」の条件は以下の通りです。
- 被写体を主役にする:余計な背景が写り込んでいたり、被写体が小さすぎたりする写真はNGです。AIの認識精度を下げるノイズになります。「何を伝えたい画像なのか」を一目でわかる構図で撮影(またはトリミング)します。
- 複数のアングルを用意する:商品のレビュー記事であれば、正面だけでなく、裏面の成分表示、横からの厚み、実際に手に持ったサイズ感など、多角的な画像を掲載します。これにより、ユーザーがどんな角度から商品を撮影して検索しても、あなたの画像がヒットする確率が高まります。
- テキスト情報を画像内に含めない:画像編集ソフトで過度に文字入れをした画像(アイキャッチなど)は、Googleレンズにとってはノイズになりがちです。サムネイル用には文字入り画像を使っても良いですが、記事本文には文字の入っていない「生の写真」も併せて掲載することをおすすめします。
「似ている画像」ではなく「答えとなる画像」を目指す
Googleレンズの検索結果には「視覚的に似ている画像」が並びますが、ユーザーがクリックするのは「疑問の答えが書かれていそうなサイトの画像」です。
ここで重要になるのが、後述するAlt属性や周辺テキストとの組み合わせです。画像単体での勝負ではなく、「画像+文脈」のセットでGoogleにインデックスさせることで、ビジュアル検索からの流入を確実なものにできます。
「とりあえずスマホで撮って載せておけばいい」という考えは捨てましょう。その1枚の画像が、将来的に数千のアクセスを生む入り口になる可能性を秘めているのですから。
3. Alt属性(代替テキスト)の詳細な記述
画像SEOにおいて最も基本的かつ重要な要素が「Alt属性(代替テキスト)」です。「画像が表示されなかった時に代わりに出る文字」や「視覚障害者の方のための読み上げテキスト」という理解は正しいですが、SGE時代にはもう一つ、決定的な役割が加わりました。
それは、AIに対して「この画像が何であるか」を説明する唯一無二のプロンプト(指示書)としての役割です。
AIに伝わるAltテキストの書き方
多くのサイト運営者がやりがちなミスは、Alt属性に単なるキーワードの羅列を入れたり、「画像」や「写真」といった無意味な単語を入れたりすることです。これではAIは画像の内容を深く理解できません。
Googleの画像認識AIは優秀ですが、完璧ではありません。特に「抽象的な概念」や「画像内の人間関係」などは、テキストによる補足が必要です。私は普段、Alt属性を書く際に「電話で相手に画像の内容を伝えるならどう言うか?」を想像しながら記述しています。
以下に、AI評価を高めるための具体的な改善例を表にまとめました。
装飾用画像にはAltを入れない勇気も必要
一方で、すべての画像に詳細なAltを入れる必要はありません。ラインマーカーや背景パターン、単なる賑やかしのアイコンなどは、あえて alt=""(空の属性)にするのが正解です。
これをしないと、音声読み上げソフトが「装飾画像、装飾画像…」と読み上げてしまい、ユーザビリティを損ないます。SGEも同様で、情報の密度が低い画像をノイズとして学習してしまうリスクがあります。「意味のある画像には濃密なAltを、そうでない画像は無視させる」。このメリハリこそが、AIに好かれる構造化の第一歩です。
4. 画像周辺のテキスト(キャプション)の重要性
「画像は配置したし、Alt属性も書いた。これで完璧!」と思っていませんか? 実は、AIは画像の評価を決める際、もう一つ重要なエリアを見ています。それが「画像のすぐ近くにあるテキスト」です。
Googleの公式ドキュメントでも言及されていますが、画像のキャプション(説明文)や、直前・直後の段落の内容は、その画像の文脈を決定づける強力なシグナルとなります。画像が「孤立」していると、AIはそれが何のための画像なのか確信が持てず、結果として検索結果での表示順位が下がってしまうのです。
キャプションは「第2のタイトル」である
私は普段、画像の直下に配置するキャプション(`
`タグなどで囲むテキスト)を、記事の見出しと同じくらいこだわって作成しています。読者は流し読みをする際、見出しと画像、そしてキャプションだけを追っていく傾向があるからです。
効果的なキャプションを作成するためのポイントは以下の3点です。
- 画像の内容を要約するだけでなく「気づき」を与える:単に「会議の様子」と書くのではなく、「白熱した議論により、当初の予定より1時間延長した会議の様子」と書くことで、画像の持つストーリー性が深まります。
- 本文との架け橋にする:「(詳しくは本文の第3章を参照)」といった誘導や、「上の図で示したように、AとBには相関関係があります」といった解説を入れることで、画像とテキストの結びつきをAIに明示します。
- 具体的な固有名詞を含める:場所の名前、商品の型番、人物のフルネームなど、具体的なエンティティ(実体)を含めることで、検索クエリとのマッチング精度を高めます。
HTML構造で「関係性」をマークアップする
技術的な話になりますが、WordPressなどで記事を書く際、画像とキャプションを正しくグループ化することも重要です。`
<figure> <img src="seo-graph.jpg" alt="2023年のSEOトラフィック推移グラフ"> <figcaption>図1:アップデート直後に急上昇したSEOトラフィックの推移。青線がモバイル、赤線がPCを示す。</figcaption> </figure>
このように記述することで、検索エンジンは「このimgタグとfigcaptionタグは一対のセットであり、強い関連性がある」と認識します。単に`
`タグで画像の下に文字を書くよりも、意味的な結びつきが強化され、SGEでの引用率向上につながります。
5. 高解像度かつ軽量なオリジナル画像
SGE時代の画像SEOにおける最大のジレンマ、それは「画質」と「表示速度」のトレードオフです。AIは高精細で情報の詰まった画像を好みますが、一方でGoogleはCore Web Vitals(表示速度などの指標)もランキング要因として重視しています。重すぎる画像はユーザー体験を損ない、結果として順位を落としかねません。
しかし、技術の進歩により、この両立は十分に可能になっています。私が実践している「高解像度なのに爆速」な画像配信のテクニックをご紹介しましょう。
次世代フォーマット(WebP/AVIF)の活用
もはやJPEGやPNGだけを使う時代は終わりました。Googleが推奨する次世代画像フォーマットを活用することで、画質を落とさずにファイルサイズを劇的に(時には50%以上)圧縮できます。
私は基本的にすべての画像をWebPに変換してアップロードしています。WordPressであれば、「EWWW Image Optimizer」や「Converter for Media」といったプラグインを導入するだけで、過去の画像も含めて自動的にWebP変換・配信を行ってくれるので、導入しない手はありません。
「オリジナル画像」であることの圧倒的価値
ファイル形式以上に重要なのが、その画像が「オリジナルかどうか」です。SGEは情報の信頼性を担保するために、コピーコンテンツを嫌う傾向があります。これは画像も同様で、無料のフォトストックサイトにある「よく見る画像」は、独自性の観点から評価が低くなりがちです。
「でも、プロのような写真は撮れません…」と諦める必要はありません。むしろ、スマホで撮影しただけの素朴な写真の方が、「実際に現地に行った証拠」「商品を実際に購入した証明」としての価値(Experience)が高いと判断されるケースが増えています。
- スクリーンショットを活用する:ツールの解説記事なら、実際の操作画面のキャプチャに矢印や赤枠を入れるだけで、立派なオリジナルコンテンツになります。
- 独自の図解を作成する:Canvaなどのツールを使えば、文章で説明している概念を図解化できます。AIは「テキストを図解で補足しているページ」を高く評価します。
- 比較写真を撮る:Before/Afterの並列写真や、競合製品と並べた写真は、フリー素材には絶対に存在しない最強のオリジナル画像です。
高解像度でありながら軽量なフォーマットを採用し、かつ自分たちで汗をかいて用意した画像を使う。これこそが、AIにもユーザーにも愛されるマルチモーダルSEOの王道なのです。
6. 図解・インフォグラフィックの引用されやすさ
SGE(AI検索)の特徴として、複雑な情報を短時間で処理しようとする傾向があります。そのため、長文を読み込まなければ理解できないコンテンツよりも、「一枚の画像を見れば要点がわかる」コンテンツを優先的に引用するケースが増えています。ここで強力な武器となるのが、図解やインフォグラフィックです。
私自身、テキストだけで解説していた「SEOの仕組み」という記事に、概念図を1枚追加しただけで、その画像が「SEOとは」というクエリのSGE回答枠に採用された経験があります。AIは画像内のテキスト(OCR)も読み取っているため、図解は「視覚的な要約データ」として扱われるのです。
SGEに好かれる図解の3つの条件
ただし、どんな図でも良いわけではありません。スマートフォンでの閲覧を前提とした、AIにとって「読み取りやすい」デザインが求められます。私が図解を作成する際に徹底しているルールは以下の通りです。
- 文字は「大きく・少なく」配置する:スマホの小さな画面に縮小表示されても読めるサイズ感が必須です。細かい注釈は本文に任せ、画像内にはキーワードと矢印などの関係性だけをシンプルに記述します。
- コントラスト比を明確にする:淡いパステルカラー同士の組み合わせは避け、白背景に濃い文字色を使うなど、視認性を高めます。これはAIの文字認識精度を上げるためにも重要です。
- アスペクト比は「16:9」または「4:3」:縦に長すぎる「巻物のようなインフォグラフィック」は、SGEのカルーセル表示で上下が切れてしまうリスクがあります。スライドショーのような横長サイズが最も安全に表示されます。
Canvaなどのツールを活用した自作のススメ
「デザインセンスがないから…」と尻込みする必要はありません。現在はCanvaなどの無料ツールを使えば、プロ級の図解が数分で作成できます。重要なのは芸術性ではなく、「情報の構造化」がなされているかどうかです。
記事の各見出し(H2)の内容を、それぞれ1枚の画像で要約するイメージを持ってみてください。それは読者にとっても「保存したくなる画像」となり、SNSでの拡散や被リンク獲得(サイテーション)のきっかけにもなります。結果として、画像SEOだけでなく、ドメイン全体の評価を高めることにつながるのです。
7. 画像のファイル名とExifデータの最適化
撮影した写真や作成した画像を、そのまま「IMG_20241001.jpg」や「screenshot_1.png」といったファイル名でアップロードしていませんか? これは画像SEOにおいて、非常にもったいない機会損失です。
AIはファイル名からも画像の文脈を推測します。また、写真に含まれるメタデータ(Exif情報)は、特にローカルSEO(地域密着型の検索)において、その写真が「どこで撮られたか」を証明する重要な証拠となります。
AIに内容を伝えるファイル名の命名規則
ファイル名は、人間が見ても中身がわかるように、英数字とハイフンを使って記述するのが鉄則です。日本語のファイル名は文字化けのリスクがあるため避けましょう。
以下に、私が実践している命名規則の比較表を作成しました。少しの手間で、検索エンジンへの伝わり方が劇的に変わります。
Exif情報は削除すべきか、残すべきか?
プライバシーの観点から「Exif情報はアップロード時に自動削除する」という設定にしているプラグインも多いですが、SGE対策の観点では使い分けが必要です。
- 自宅で撮影した写真:位置情報が含まれていると自宅住所が特定されるリスクがあるため、Exif情報は削除すべきです。
- 店舗や観光地、公共の場での写真:位置情報(GPSデータ)は残すことを推奨します。Googleは画像のExifデータを読み取り、「この写真は確かにその場所(新宿のカフェなど)で撮影された本物である」という信頼性の担保として利用する可能性があります。
また、Exif内の「著作権者(Copyright)」や「撮影者(Artist)」フィールドに、自社名や自身の名前を入れておくことも、E-E-A-T(権威性・信頼性)のシグナルとして有効です。PhotoshopやLightroomで書き出す際は、目的に応じてメタデータの扱いを調整しましょう。
8. SGEのカルーセルに表示される画像の特徴
SGEの検索結果で最も目立つ位置にあるのが、回答文の上部や右側に表示される「画像カルーセル(スライドショー形式の画像一覧)」です。ここに自分の画像が表示されれば、記事へのクリック率は飛躍的に向上します。
私は日々、様々なキーワードでSGEの表示結果をモニタリングしていますが、カルーセルに選ばれる画像には明確な「傾向」があることが分かってきました。それは、「単体での情報完結度」が高い画像です。
「文脈依存」より「一目瞭然」が強い
記事の中では、前後の文章ありきで成立する画像(例:「結果は以下の通りです」というキャプションがついただけの地味な表など)も有効ですが、SGEのカルーセルでは「その画像だけが切り取られて」表示されます。
そのため、以下の特徴を持つ画像が優先的にピックアップされやすい傾向にあります。
- 被写体が中央に大きく配置されている:サムネイルとして小さく表示された際も、何が写っているか認識できる「引き」よりも「寄り」の構図が好まれます。
- 背景が整理されている:商品レビュー系クエリ(Buyクエリ)では白背景の清潔感ある画像が、体験系クエリ(Doクエリ)では使用中のシーンが分かる画像が好まれます。ノイズの多いごちゃごちゃした写真は避けられがちです。
- テキストの占有率が高すぎない:YouTubeのサムネイルのように文字がデカデカと入った画像は、SGEではあまり好まれません。AIは画像を「情報ソース」として見ているため、過度な装飾よりも「事実」が写っている写真を評価します。文字入れは全体の20%程度に留めるのが無難です。
アスペクト比の罠に注意する
SGEの表示レイアウトは頻繁にテストが行われていますが、現状では正方形(1:1)や横長(4:3)の枠に収まるようにトリミング(切り抜き)表示されることが多いです。
縦長の画像(スマホのスクリーンショットなど)は、上下が容赦なくカットされ、肝心な部分が見えなくなることがあります。これを防ぐためには、重要な要素を画像の中心部分(セーフエリア)に配置するよう意識して撮影・編集を行うことが重要です。ブログのアイキャッチ画像を作成する際も、文字を中心付近に寄せておくことで、SGEでの「見切れ」を防ぐことができます。
9. 商品画像の構造化データ(Product)
もしあなたがECサイトを運営していたり、特定の商品を紹介するレビュー記事を書いていたりする場合、「構造化データ」の実装は必須科目です。これは、検索エンジンに対して「この画像はただの写真ではなく、販売されている商品の画像です」と、機械が理解できる言葉で伝える技術です。
SGEやGoogleショッピングの枠(マーチャントセンター連携)において、構造化データがある画像とない画像では、露出度に雲泥の差が生まれます。画像検索の結果に「在庫あり」や「価格」のラベルが表示されているのを見たことがありませんか? あれこそが構造化データの恩恵です。
「Product」スキーマで伝えるべき情報
具体的には、schema.orgの「Product」タイプを使用してマークアップを行います。JSON-LD形式で記述するのが一般的ですが、WordPressなどのCMSであれば、専用のSEOプラグインで設定可能な場合も多いです。
画像SEOの観点で特に重要なプロパティを以下の表にまとめました。
Google Merchant Centerとの連携
ECサイト運営者の場合、構造化データの実装と合わせて「Google Merchant Center」への商品フィード登録を行うことを強く推奨します。これにより、画像がGoogleショッピングタブやSGEの商品比較枠に直接配信されるようになります。
これはSEO(自然検索)の枠を超えた施策ですが、ユーザーから見れば「検索結果に画像が出る」という点では同じです。SGEは「買うべき商品」を提案する際、Merchant Centerのデータを優先的に参照する傾向があるため、これを活用しない手はありません。
10. 視覚情報でSGE内での存在感を高める
最後に、個別の画像対策だけでなく、サイト全体の「ビジュアルブランディング」についてお話しします。SGEの回答画面には、参照元サイトのファビコン(サイトアイコン)やサイト名が表示されます。
ユーザーは無意識のうちに、「見覚えのあるアイコン」や「統一感のある画像トーン」を持つサイトを信頼する傾向があります。これは「ザイオンス効果(単純接触効果)」と呼ばれる心理現象です。AIに選ばれた後、人間にクリックされるかどうかの最後のひと押しは、この視覚的な安心感が左右します。
ファビコンとOGP画像の見直し
あなたのサイトのファビコンは、デフォルトのままになっていませんか? あるいは、スマホで見ると潰れて判別できないような細かいデザインになっていませんか?
- ファビコン(Favicon):SGEの参照リンク横に必ず表示されます。シンプルで、視認性の高いロゴやシンボルを設定しましょう。サイズは48×48ピクセルの倍数(96×96, 144×144など)がGoogle推奨です。
- OGP画像(SNSシェア用画像):Discoverや一部の検索結果では、アイキャッチ画像ではなくOGP画像が優先表示されることがあります。記事タイトルを大きく入れた、クリックしたくなるデザインを用意しましょう。
「画像のトーン&マナー」を統一する
サイト内の画像フィルターや色味を統一することも有効です。「この青っぽいフィルターのかかった写真は、あのサイトの記事だ」と読者に認知されれば、指名検索の増加につながります。
AIは画像の「スタイル」も認識できます。一貫した高品質な画像を提供し続けることは、サイト全体の「視覚的なE-E-A-T」を高め、SGE時代において「代えの効かない情報源」としての地位を確立するための重要な戦略となるのです。
「視覚」を制する者がSGEを制する
本記事では、SGE(生成AI検索)時代における画像SEOの重要性と、具体的な実装テクニックについて解説してきました。これまでのSEOが「検索エンジンのための対策」だったとすれば、これからの画像SEOは「AIと人間の両方に、視覚的な体験を届けるための対策」と言えます。
最もお伝えしたかったのは、画像はもはや「テキストの添え物」ではなく、それ自体が独立した「コンテンツ」であるという事実です。AIは画像を見て、その意味を理解し、回答の根拠として利用しています。
読者の皆さんが明日から始めるべきアクションは、以下の2点です。
- 過去の人気記事の画像を「WebP形式」に変換し、具体的な「Alt属性」を追記する:まずは上位表示されている3〜5記事だけで構いません。これだけで、画像検索やSGEからの流入が変化するのを実感できるはずです。
- 次回の記事から「オリジナル写真」を1枚必ず入れる:フリー素材に頼らず、自分のスマホで撮った写真や、自分で作った図解を掲載してください。その「一手間」が、AIに対する最大の信頼シグナルとなります。
マルチモーダル化する検索の世界では、言葉で伝えきれない情報を持つサイトこそが勝者となります。あなたの独自の視点を、テキストだけでなく「画像」にも乗せて発信していってください。
SGEと画像SEOに関するよくある質問
A. 明確な制限はありませんが、簡潔さが求められます。
長すぎる説明はスパム判定されるリスクがあります。画像の内容を過不足なく伝えるのに必要な長さ(目安として日本語で50〜100文字程度)に留めるのがベストです。
A. 独自の画像として評価されますが、品質と信頼性に注意が必要です。
AI画像は「オリジナル」として扱われますが、不自然な描写(指の本数など)があると信頼性を損ないます。また、「実在する製品のレビュー」などでAI画像を使うと、虚偽情報としてペナルティを受ける可能性があります。
A. サイト自体の画像評価には直結しにくいです。
SNSの埋め込みは便利ですが、画像の実体はInstagram側のサーバーにあるため、あなたのサイトの「オリジナル画像」としては評価されにくい傾向があります。重要な画像は直接サイトにアップロードすることを推奨します。
A. 適切に実装されていれば問題ありません。
GoogleはLazy Loadされた画像もクロール可能です。ただし、ファーストビュー(最初に見える範囲)にある画像まで遅延させると、LCP(最大視覚コンテンツの表示時間)が悪化するため、上部の画像は通常読み込みにするのが定石です。

執筆者
畔栁 洋志
株式会社TROBZ 代表取締役
愛知県岡崎市出身。大学卒業後、タイ・バンコクに渡り日本人学校で3年間従事。帰国後はデジタルマーケティングのベンチャー企業に参画し、新規部署の立ち上げや事業開発に携わる。2024年に株式会社TROBZを創業しLocina MEOやフォーカスSEOをリリース。SEO検定1級保有
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