KNOWLEDGE HUB

ナレッジハブ

2025/11/29

企業のブランドイメージを向上させるブランディング動画の作り方

企業のブランドイメージを向上させるブランディング動画の作り方

「会社のブランドイメージを向上させたい」と考えたとき、多くの経営者やWeb担当者が「動画」の活用を思い浮かべるのではないでしょうか。確かに、映像と音で構成される動画は、テキストや静止画では伝えきれない企業の「想い」や「世界観」を、視聴者に直感的に、そして感情的に伝えることができる非常に強力なツールです。

しかし、その一方で、「高額な予算をかけてオシャレな動画を作ってみたものの、再生数も伸びず、採用や売上にも全く効果がなかった」「そもそも、何から手をつければいいのか分からない」という失敗談や悩みを、私はWebマーケティングの現場で数え切れないほど耳にしてきました。多くの場合、その失敗の原因は、「動画を作ること」自体が目的化してしまい、最も重要な「誰に、何を伝え、どう感じてもらうか」という戦略設計が抜け落ちている点にあります。

ブランディング動画は、一発逆転の「魔法」ではありません。視聴者(ターゲット顧客)の心に、自社ブランドに対するポジティブなイメージを「積み重ねていく」ための、地道で戦略的なコミュニケーション活動です。ここでは、私が多くの企業の動画制作に関わってきた経験(と、数々の失敗)に基づき、単なる「綺麗な映像」で終わらせない、企業の「勝ち筋」に繋がるブランディング動画の作り方を、企画の根幹から具体的な撮影・編集テクニック、そして公開後の分析まで、徹底的に解説していきます。

1. ブランディング動画の目的を明確にする

ブランディング動画の制作に取り掛かる前、いや、カメラや制作会社を探し始める前に、必ず最初に行わなければならない、最も重要なステップがあります。それは「動画の目的(ゴール)を、たった一つに絞り込む」ことです。

この最初のボタンを掛け違えると、プロジェクトはほぼ確実に失敗します。
私が過去に目撃した典型的な失敗例は、「認知も広げたいし、商品の魅力も伝えて、ついでに採用にも使いたい」と、経営陣の「あれもこれも」という要望をすべて詰め込んだ結果、誰の心にも響かない、8分間の退屈な「全部入り」動画が完成してしまったケースです。これでは、視聴者は20秒も経たずに離脱してしまいます。

ブランディング動画の「目的」とは、具体的に何を指すのでしょうか。それは、「この動画を見た視聴者に、どうなってほしいか」という行動変容の定義です。大きくは以下のように分類できます。

  • 認知拡大(Awareness):
    「まだ自社を知らない人」に、まず「存在」を知ってもらうこと。ブランド名や、解決できる課題を広く浅く刷り込むことが目的です。(例:テレビCM、YouTubeのTrueView広告など)
  • 共感醸成(Engagement):
    すでに存在を知っている人に、企業の「ミッション」「ビジョン」「創業ストーリー」などを伝え、「この会社、なんかいいな」「応援したい」というファン(共感者)になってもらうこと。
  • 比較検討(Consideration):
    競合他社と比較検討している見込み客に対し、自社の「独自の強み(USP)」や「信頼性(実績、お客様の声)」を伝え、選ぶ理由を後押しすること。
  • 採用強化(Recruiting):
    求職者に対し、「働く環境」や「社員の生の声」を伝え、「この会社で働きたい」という入社意欲を高めること。
  • IR(Investor Relations):
    投資家に対し、経営戦略や将来性を伝え、投資への信頼感や期待感を醸成すること。

このように、目的が「認知拡大」なのか「採用強化」なのかで、伝えるべきメッセージも、ターゲットも、動画の最適な長さも、評価すべき指標(KPI)も、すべてが異なります。

例えば、「認知拡大」が目的ならKPIは「視聴回数(リーチ数)」や「ブランド名検索数の増加」ですが、「比較検討」が目的ならKPIは「Webサイトへの遷移率(CTR)」や「CVR(資料請求数)」になるはずです。目的とKPIが曖昧なままでは、動画公開後に「再生数は多いが、売上に繋がらない」(そもそも売上が目的ではなかったのに)といった、不毛な評価に繋がってしまいます。

まずは、あなたの会社が今、ブランディングにおいて「何が」一番の課題なのかを徹底的に議論し、今回の動画で達成すべき「たった一つの目的」を明確に定義してください。

動画の目的 メインターゲット 伝えるべきメッセージ(例) 主なKPI(評価指標)
1. 認知拡大 潜在層(まだ知らない人) 「〇〇(課題)なら、××(ブランド名)」 視聴回数、リーチ数、vimp、ブランド名検索数
2. 共感醸成(ファン化) 認知層(知っている人) 創業ストーリー、ミッション・ビジョン、社会貢献活動 視聴維持率、エンゲージメント(いいね・コメント・シェア)
3. 比較検討 見込み客(検討中の人) 独自の強み(USP)、お客様の声、実績 CTR(サイト遷移率)、CVR(資料請求・問い合わせ)
4. 採用強化 求職者 働く環境、社員インタビュー、キャリアパス 視聴維持率、採用エントリー数、内定承諾率

2. ターゲット顧客に響くストーリーテリング

動画の目的が「認知拡大」であれ「採用強化」であれ、ブランディング動画の成否を分ける最大の要素は、その動画に「ストーリーテリング(物語性)」があるかどうかです。

多くの企業が犯しがちな過ちは、ブランディング動画を「機能紹介ビデオ」にしてしまうことです。
「わが社の新製品は、従来比150%の高性能で、〇〇機能と△△機能を搭載しています!」
こうした「自社が言いたいこと(スペック)」の羅列は、残念ながら視聴者の右脳(感情)には一切響きません。それは「説明」であって、「ブランディング」ではないのです。</p

人間は、論理(スペック)では納得せず、感情(ストーリー)で心を動かされ、記憶し、そしてファンになります。ブランディング動画とは、スペックを語るのではなく、そのブランドが「どのような価値観を持ち」「顧客の人生をどう変えるのか」という物語を語ることです。

では、どうすれば「響くストーリー」を作れるのでしょうか。
基本構造は、あなたのターゲット顧客(ペルソナ)を「主人公」に設定することです。

  1. 【Before】 主人公(顧客)の葛藤:
    主人公(ターゲット顧客)が、あなたのブランドに出会う前、どのような課題、悩み、満たされない欲求を抱えていたのかを描写します。(例:古いシステムの手作業に追われ、毎日残業している担当者)
  2. 【Experience】 ブランドとの出会い:
    主人公が、何らかのきっかけであなたのブランド(商品・サービス)と出会います。
  3. 【After】 葛藤の克服と未来:
    あなたのブランドを活用することで、主人公の課題が解決されます。しかし、ここで重要なのは「機能」を描くことではありません。課題が解決された結果、主人公にどのような「感情的な変化」や「新しい未来」が訪れたのか(=ベネフィット)を描くことです。(例:残業がなくなり、家族と夕食を囲めるようになった担当者の「笑顔」)

私が以前、ある地方の伝統工芸品メーカーのブランディング動画に関わった際、まさにこの壁にぶつかりました。当初の案は、職人の「技術の高さ」ばかりをアピールするものでした。しかし、ターゲットである「都会で暮らす30代女性」には響かないと判断。
最終的に完成したのは、「都会の慌ただしい日常(Before)に少し疲れた女性が、休日にその工芸品(例:手作りのカップ)を使い、丁寧な一杯のコーヒーを淹れる(Experience)ことで、心豊かな『自分だけの時間』を取り戻す(After)」というストーリーでした。
「技術の高さ」は一切語りませんでしたが、動画はターゲット層の強い共感を呼び、ECサイトでの売上(特にギフト需要)に大きく貢献しました。

機能とベネフィット(ストーリー)の違いを、具体的に比較してみましょう。

商材 機能(スペック)訴求 ストーリー(ベネフィット)訴求
高画質のカメラ 「5000万画素センサー搭載!8K動画撮影可能!」 「パパが撮った『一瞬の寝顔』が、家族の一生モノの宝物になる。」
BtoBの業務管理ツール 「タスク管理と工数分析、チャット機能も統合!」 「あの『月曜の憂鬱な会議』が、未来を語る『ワクワクする会議』に変わった。」
オーガニック食品 「無農薬・化学肥料不使用。国産原料100%」 「『何を食べさせよう…』という不安から解放され、子供の『美味しい!』を心から喜べる毎日。」

あなたのブランドは、顧客の人生にどのような「素敵な変化(After)」をもたらすことができるのか。それこそが、ブランディング動画で語るべき唯一のストーリーです。

関連記事:飲食店のメニュー動画が売上を変える-デジタル時代の新たな集客術-

\Googleマップの店舗管理・MEO対策/
meo-banner-img

locina-meo-img

Googleマップの店舗管理・MEO対策

今すぐ無料診断

3. 「誰が」「何を」「どのように」伝えるか(コンセプト設計)

目的(H2-1)とストーリー(H2-2)の骨子が見えてきたら、次はそれを具体的な「コンセプト」に落とし込みます。コンセプトとは、動画全体の「一貫したテーマ」であり、「らしさ」の設計図です。
この設計図が曖昧だと、映像も音楽もナレーションもチグハグになり、視聴者は「結局、何が言いたいんだっけ?」と混乱してしまいます。</p

コンセプト設計は、以下の3つの要素(3W)で整理するのが最もシンプルかつ強力です。

1. 誰が (Who):動画の「語り手」は誰か
ブランドのメッセージを、誰の視点・声で伝えるのが最も信頼性・共感性が高まるかを決定します。

  • 経営者(創業者): ブランドの「ミッション・ビジョン・情熱」を語るのに最適。特に創業ストーリーやIR系、採用系で強力。(E-E-A-Tの権威性)
  • 社員(現場スタッフ): リアルな「働きがい」や「顧客への想い」を語る。採用動画や、サービスの信頼性訴求に有効。(E-E-A-Tの経験)
  • 顧客(お客様): 第三者の「リアルな声(Before/After)」として語る。最も信頼性の高い「証拠」となる。比較検討段階で強力。
  • プロのナレーター/役者: ブランドの世界観を「客観的」かつ「高品質」に演出し、伝える。認知拡大目的のCMなどで多用される。
  • キャラクター/アニメーション: 複雑なサービスや無形の概念を、分かりやすく親しみやすく伝える。

2. 何を (What):動画の「核となるメッセージ」は何か
動画を見終わった視聴者の心に、たった一つだけ残したいメッセージ(=ブランドの核となる価値)は何かを、明確な言葉に研ぎ澄まします。これは、H2-1で決めた「目的」と直結します。

  • (例:認知目的なら)「私たちは、〇〇という課題を解決する専門家です」
  • (例:共感目的なら)「私たちは、利益よりも『未来の子供たち』のことを第一に考えます」
  • (例:採用目的なら)「私たちは、失敗を恐れず『挑戦する人』を全力でサポートします」

3. どのように (How):動画の「トーン&マナー」はどうか
上記の「Who」と「What」を、どのような「雰囲気・テイスト」で伝えるか。これがブランドイメージを決定づけます。

  • 感動的・エモーショナル: 視聴者の涙や共感を誘う(ストーリーテリング向き)
  • 信頼感・誠実: 真面目で落ち着いたトーン(BtoB、IR、専門家解説向き)
  • 革新的・スタイリッシュ: スピード感のあるカット、先進的な音楽(IT、ガジェット、ファッション向き)
  • 親近感・ユーモラス: 明るく、時にはコミカルに(BtoC、採用での社員紹介向き)

私が過去に関わったあるBtoBの老舗メーカーでは、当初「革新的」なイメージを打ち出そうと、スタイリッシュなCGとアップテンポな音楽を使った動画を制作しました。しかし、ターゲットである年配の購買担当者からは「軽薄に見える」「何を言っているか分からない」と不評でした。
そこで、コンセプトを「誠実・信頼感」に180度転換。「社員(Who)」が、「品質へのこだわり(What)」を、「落ち着いたトーン(How)」で語るドキュメンタリー風の動画に作り直したところ、「この会社なら任せられる」と、ターゲット層からの信頼を獲得することに成功しました。

「Who」「What」「How」の3つが、すべて一貫した方向を向いていること。これが、ブレないブランドイメージを構築する上での鉄則です。

コンセプト例 1. 信頼感(BtoBメーカー) 2. 革新性(ITスタートアップ) 3. 親近感(地域密着の飲食店)
Who(語り手) 現場で働くベテラン社員、経営者 プロのナレーター、若手エンジニア 常連客、笑顔の店長
What(核のメッセージ) 「100年続く、品質への誇り」 「あなたの『面倒』を、テクノロジーでゼロにする」 「いつもの場所で、いつもの笑顔を」
How(トーン&マナー) 誠実、重厚、ドキュメンタリー調 スタイリッシュ、スピーディー、CG多用 温かい、ユーモラス、アットホーム

4. 絵コンテ(ストーリーボード)で映像を具体化する

目的とコンセプトが固まったら、いよいよ「映像化」のステップに入ります。しかし、ここでいきなりカメラを持って撮影を始めるのは、設計図なしに家を建てるようなものです。

その「映像の設計図」の役割を果たすのが、「絵コンテ(ストーリーボード)」です。
絵コンテとは、動画の全カット(シーン)を、イラスト(簡単な棒人間で十分です)や写真で描き出し、そこにナレーション、セリフ、BGM、秒数などを書き込んだ、動画全体の流れを時系列で可視化した指示書です。

なぜ、この手間のかかる作業が不可欠なのでしょうか。

  1. 関係者間の「イメージ」のズレをなくすため:
    これが最大の理由です。企画者(あなた)、経営者(決裁者)、制作会社、カメラマン、演者… 全員が「感動的なストーリー」という抽象的な言葉だけを共有していても、頭の中に描いている映像はバラバラです。絵コンテという「目に見える設計図」を共有することで、撮影前に「ここのシーンは、もっと役者の表情に寄るべきだ」「このナレーションは伝わりにくい」といった具体的な議論が可能になり、手戻りを防げます。
  2. 撮影・編集の「指示書」となるため:
    撮影当日は、この絵コンテに沿って進めます。「どのシーンで、どのカット(アングル)を、何秒間」撮影する必要があるかが明確になるため、撮り漏れを防ぐことができます。編集時も、この絵コンテの順番通りにカットを繋いでいくことで、ストーリーが破綻するのを防げます。

私が新人の頃、まさにこの絵コンテを疎かにした失敗があります。
「社員のインタビュー動画」を撮影する際、絵コンテなしで臨んだ結果、インタビューを受ける社員の「表情のアップ」ばかりを撮影してしまいました。編集段階になって、「職場で働いている『引き』の画(インサートカット)」や、「オフィスの風景」が一切ないことに気づきました。結果、動画は終始「顔のアップ」が続く単調なものになり、視聴維持率の低い、退屈な動画になってしまったのです。絵コンテで「ここでオフィスの風景を3秒挿入」と設計しておけば、防げたミスでした。

■ 絵コンテに最低限必要な要素
完璧な絵を描く必要はありません。ExcelやPowerPointの表でも十分です。以下の要素を必ず盛り込みましょう。

シーン No. 映像(カット割り) 音声(ナレーション / セリフ) 音響(BGM / SE) 秒数(目安)
1 (イラスト or 写真)
主人公がデスクで頭を抱えている(引きの画)
(SE:ため息) (BGM:静かで不安なピアノ) 3秒
2 (イラスト or 写真)
主人公のPC画面にエラー表示(アップ)
(ナレーション)
「いつまで、この作業を続けるのだろう」
(BGM:同上) 4秒
3 (イラスト or 写真)
(ブランドとの出会い)画面が切り替わる
(ナレーション)
「その『面倒』、私たちが解決します」
(BGM:明るく、希望のある曲調に転換) 3秒

この設計図の精度が、動画のクオリティを決めると言っても過言ではありません。

関連記事はこちら:再生数が劇的に変わる!プロが教える縦型動画の構図と撮影術10選

5. 撮影場所(ロケーション)とキャスティング

絵コンテという設計図が完成したら、次はその世界観を実現するための「素材(=撮影)」を準備します。特に重要なのが、「場所(ロケーション)」と「人(キャスティング)」です。

■ ロケーション:ブランドの「世界観」を映す鏡
撮影場所は、単なる背景ではありません。それ自体が「この会社が、どのような価値観を持っているか」を雄弁に語る、強力なメッセージとなります。

  • オフィス(自社):
    最もリアルな場所。整理整頓された(あるいは逆に、活気に満ちて雑然とした)オフィス風景は、信頼性や社風を伝えます。ただし、「生活感」が出すぎないよう、撮影前の清掃や整理は必須です。
  • 工場・現場:
    メーカーや技術系の企業にとって、製品が作られる「舞台裏」は、品質へのこだわりや技術力を示す最強のロケーションです。(E-E-A-Tの担保)
  • 顧客の現場:
    BtoBサービスなどの場合、実際に「顧客先」で使われているシーンを撮影できると、信頼性が飛躍的に高まります。
  • スタジオ:
    真っ白(あるいはブランドカラー)の背景で、「モノ」や「人」だけにフォーカスさせたい場合に有効。クリーンで洗練されたイメージを与えます。
  • 自然・屋外:
    オーガニック食品やアウトドアブランドなど、「自然との共生」や「解放感」といったイメージを伝えたい場合に最適です。

撮影前には必ず「ロケハン(ロケーション・ハンティング)」を行い、実際の明るさ(照明は必要か)、広さ(カメラを置くスペースはあるか)、騒音(インタビュー撮影は可能か)などを確認することが、当日のトラブルを防ぐ鍵です。

■ キャスティング:ブランドの「人格」を決める顔
H2-3の「Who(誰が)」の具体化です。誰をカメラの前に立たせるかで、動画の説得力は全く変わります。

キャスティング選択肢 メリット デメリット・注意点
1. 経営者・社員 圧倒的なリアリティと熱量(E-E-A-T)。採用動画やミッションを語る動画に最強。コストも抑えられる。 カメラ慣れしておらず、演技が硬くなりがち(→H2-7の工夫が必要)。スケジュール調整が難しい。
2. プロの役者・モデル 演技力が高く、ブランドの世界観を正確に表現できる。CMなど、高品質なイメージ訴求に必須。 コストがかかる。視聴者に「どうせ役者(ヤラセ)でしょ」と見透かされると、信頼性が低下するリスクも。
3. 実際の顧客・ユーザー 最も信頼性の高い「第三者の声」。比較検討段階のユーザーの背中を押す力が強い。 出演交渉のハードルが高い(謝礼、許諾など)。素人なので、うまく話を引き出す技術が必要。
4. インフルエンサー その人が持つ既存のファン層に、一気にリーチできる。 その人のイメージがブランドイメージを左右する(炎上リスクも)。単なるPR案件(タイアップ)に見えると逆効果。

私の経験上、BtoB企業の信頼性訴求や、採用ブランディングにおいては、コストをかけてプロの役者を起用するよりも、ぎこちなくても「本物の社員」や「経営者」の熱意ある言葉を使った方が、遥かにターゲットの心を打つケースが多いです。自社の「目的」に立ち返り、最適な「顔」を選んでください。

関連記事:【完全保存版】広告の審査落ちもう怖くない!原因分析から再審査請求までプロが徹底解説

\AI時代にやるべきSEO施策/
seo-banner-img

HPからのお問い合わせを強化

今すぐ無料診断

6. ブランドの世界観を表現する映像美と音楽

良いロケーションとキャストが揃っても、それをどう「切り撮るか(撮影)」と「味付けするか(音楽)」で、動画のクオリティ、すなわち「ブランドの世界観」は決まります。

■ 映像美:単なる「綺麗さ」ではない、「らしさ」の追求
ブランディング動画における「映像美」とは、必ずしも高解像度(4K, 8K)であることや、ドローンを使った壮大な空撮をすることではありません。それは、H2-3で設計した「How(トーン&マナー)」を、映像の「質感」で表現することです。

  • 色味(カラーグレーディング):
    同じ映像でも、色味の調整一つで印象は激変します。
    青みがかった、シャープな色調 → 革新的、クール、テクノロジー、信頼感
    暖色系(オレンジがかった)、柔らかな色調 → 温かみ、親近感、アットホーム、オーガニック
    彩度を抑えた(くすんだ)色調 → 高級感、伝統、落ち着き
  • カメラワーク:
    三脚で固定(フィックス): 安定感、誠実さ、信頼感。(インタビューの基本)
    手持ち(ハンディカム): リアリティ、臨場感、ドキュメンタリー調。(社員の舞台裏など)
    スライダー/ジンバル: 滑らかで高級感のある動き。(製品やオフィスの紹介)
  • ライティング(照明):
    「映像は光で描く絵」です。プロとアマチュアの差が最も出る部分。暗い映像は、それだけでブランドイメージを「暗く」見せます。特に人物の顔には、その人の「人柄」が伝わるような、明るく自然な光を当てることが不可欠です。

■ 音楽(BGM)と効果音(SE):動画の「感情」を支配する
視聴者が動画の「論理」を頭で理解するより先に、「感情」を支配するのが「音」です。多くの企業が、映像にはこだわるのに、音(特にBGM)の選定を軽視して失敗しています。

私が目撃した最悪のケースは、ある士業(法律事務所)のブランディング動画です。内容は「信頼と実績」を語る真面目なものなのに、BGMに安っぽい、アップテンポなフリー音源(YouTuberが使いがちな曲)が使われていました。その瞬間に、動画全体が「ウソっぽく」見えてしまい、築こうとしていた「信頼感」は崩れ去りました。

BGM選定のポイントは、「映像の邪魔をせず、世界観(トーン&マナー)を下支えする」ことです。

目指すブランドイメージ 最適なBGMのテイスト(例) NGなBGM(例)
信頼感・誠実(BtoB、士業) 壮大すぎない、落ち着いたオーケストラ。静かなピアノソロ。 軽快なポップス。激しいロック。安っぽい電子音。
革新的・クール(IT、スタートアップ) 洗練されたエレクトロニカ。ミニマルなテクノ。 温かみのあるアコースティックギター。演歌。
親近感・温かみ(飲食店、BtoC) アコースティックギター。ウクレレ。軽快なジャズ。 重厚なクラシック。不安を煽るアンビエント。
感動的(ストーリーテリング) 静かな立ち上がりから、徐々に盛り上がるストリングス。 終始一定のテンポのダンスミュージック。

また、効果音(SE)(例:キーボードを打つ音、ドアが開く音、風の音)を適切に入れることで、映像のリアリティと没入感は格段に向上します。音響は、ブランドの世界観を仕上げる最後の「ニス」の役割を果たすのです。

参考ページ:広告APIで運用はここまで変わる|自動化と高度分析で成果を最大化する10の戦略

7. 経営者や社員の言葉で信頼性を高める

ブランディング動画において、視聴者の「信頼(Trust)」を獲得するために、プロのナレーションや作り込まれたCGよりも遥かに強力な武器があります。
それが、経営者や社員の「本物の言葉(生の声)」です。</p

これは、Googleが検索品質の評価基準として掲げるE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の「権威性」と「信頼性」を、映像によって担保する行為そのものです。

なぜ、彼らの言葉は強いのでしょうか。

  • 熱量の伝播:
    経営者が語る「創業の想い」や、社員が語る「仕事への情熱」には、台本にはない「」がこもっています。その熱は、視聴者に「この人たちは本気だ」と直感させ、心を動かします。
  • リアリティ(「顔が見える」安心感):
    特にBtoBの取引や採用活動において、「どんな人が作っているのか」「どんな人と働くのか」という「顔の見える安心感」は、意思決定の最後の決め手になります。プロの役者が語る美辞麗句よりも、多少ぎこちなくても、本物の社員が語る「リアルなエピソード」の方が、遥かに信頼されます。
  • ミッション・バリューの体現:
    企業が掲げる「ミッション(使命)」や「バリュー(価値観)」は、往々にして抽象的な言葉になりがちです。しかし、それを社員が「自分事」として、具体的なエピソード(例:「あのお客様との、あの出来事」)で語ることによって、初めて血の通った、共感できるメッセージとして視聴者に届きます。

しかし、この「インタビュー動画」は、撮影方法を間違えると大失敗します。
最悪の失敗例は、「経営者や社員に、用意した『完璧な台本』を、カメラ目線で『棒読み』させる」ことです。これは視聴者(特に求職者)に即座に「ヤラセだ」「この会社は本音を語らない会社だ」と見抜かれ、信頼を失墜させます。

■ リアルな言葉を引き出すインタビュー撮影のコツ

  1. 「台本」ではなく「質問リスト」を用意する:
    話してもらう「答え」を暗記させるのではなく、聞きたい「質問(キークエスチョン)」だけを事前に共有します。
  2. 「カメラ」ではなく「インタビュアー」と話してもらう:
    カメラのレンズを(カメラ目線で)見つめさせるのではなく、カメラのすぐ横にインタビュアー(聞き手)が座り、対話形式で撮影します。これにより、表情や言葉が自然になり、「語りかけてくる」映像になります。
  3. 緊張をほぐす(アイスブレイク):
    いきなり本題から入らず、最初は世間話や、仕事と関係ない趣味の話などから入ります。リラックスした「素の表情」を引き出すことが重要です。
  4. 「なぜ?」と「具体的なエピソード」を深掘りする:
    「やりがいは何ですか?」→「お客様に喜ばれた時です」(←浅い)
    『お客様に喜ばれた』と感じた、最も印象的な『具体的なエピソード』は何ですか?」(←深い)
    このように、抽象的な言葉を、その人だけの「一次情報(経験談)」に変換していくのが、インタビュアーの腕の見せ所です。

この「生の声」こそが、AIや競合他社には決して真似できない、あなたの会社だけの最強のブランド資産となります。

参考ページ:MEO対策で検索上位を狙う!効果的な施策と成功事例

8. 視聴者の感情に訴えかける編集テクニック

素晴らしい素材(撮影データ)が集まっても、それをどう「料理(編集)」するかで、視聴者の感情はプラスにもマイナスにも振れます。
編集とは、単にカットを繋いだり、テロップを入れたりする「作業」ではありません。H2-2で設計したストーリーテリングを、映像の「リズム」と「間(ま)」で演出し、視聴者の「感情曲線」をデザインしていく、極めてクリエイティブな工程です。</p

■ テンポ(カット割り)の重要性
現代の視聴者、特にSNS(リールやTikTok)に慣れた層は、非常に「飽きっぽい」です。同じ画(アングル)が5秒以上続くと、退屈だと感じて離脱し始めます。

  • テンポの速い編集(ジャンプカット):
    短いカット(1〜3秒)を、BGMのビートに合わせてポンポンと繋いでいく手法。視聴者を飽きさせず、スピード感や高揚感、先進的なイメージを演出できます。CMやショート動画、製品紹介などで多用されます。
  • テンポの遅い編集(「間」の活用):
    逆に、H2-7のインタビュー動画や、H2-2の感動的なストーリーテリングでは、あえて「間(ま)」を活かした編集が効果的です。語り手が言葉に詰まる「間」美しい風景をじっくりと見せる「間」。この「間」こそが、視聴者に「感情移入」や「思考」を促す時間を与えるのです。
編集テンポ 特徴 視聴者に与える感情 適した動画の目的
速い(High Tempo) 1〜3秒の短いカットを多用。BGM同期。 高揚感、スピード感、興奮、スタイリッシュ 認知拡大CM、製品紹介、ショート動画
遅い(Slow Tempo) 5秒以上の長いカット、「間」を意図的に活用。 信頼感、誠実さ、感動、共感、没入感 共感醸成(ストーリー)、採用(インタビュー)

■ 感情を誘導するテロップ(字幕)と音響
テロップ(字幕):
ブランディング動画では、テロップのデザイン(フォント、色、大きさ、出し方)も、ブランドイメージを構成する重要な要素です。H2-3の「How(トーン&マナー)」と一致させなければなりません。
(例:信頼感→明朝体、革新性→ゴシック体、親近感→丸ゴシック体)
また、インタビュー動画では、「(笑)」や「(涙)」といった感情を補足するテロップや、最も伝えたい「キーワード」だけを大きく表示する演出が、視聴者の理解と共感を助けます。

音響(ミキシング):
BGMが大きすぎて、ナレーション(セリフ)が聞き取れない」動画は、視聴者に強烈なストレスを与え、即離脱されます。BGMはあくまでも「主役(言葉)を引き立てる脇役」です。ナレーションが入る瞬間はBGMの音量をスッと下げ、映像だけのシーンでまた上げる、というプロの「ミキシング(音量調整)」技術が、動画のクオリティを決定づけます。

私の経験上、動画のクオリティを最も左右するのは、カメラの画質よりも、この「音(BGM選定とミキシング)」と「テンポ(カット編集)」です。視聴者が無意識に「心地よい」と感じるリズムを設計することが、編集のゴールです。

付随記事:MEO対策の基本!初心者でもできる簡単な施策とは?

\Googleマップの店舗管理・MEO対策/
meo-banner-img

locina-meo-img

Googleマップの店舗管理・MEO対策

今すぐ無料診断

9. 動画の長さを各SNSプラットフォームに最適化

渾身のブランディング動画(例えば、5分間のフルバージョン)が完成したとして、それをそのまますべてのSNS(YouTube, Instagram, X, TikTok)に投稿(コピペ)していませんか?
もし、そうしているのであれば、それは動画のポテンシャルを半分以上ドブに捨てているようなものです。</p

これを、私は「ワンソース・マルチユース(One Source Multi Use)の罠」と呼んでいます。
なぜなら、各SNSプラットフォーム(媒体)によって、視聴者の「視聴態度」や「最適な動画の長さ・形」が全く異なるからです。

  • YouTube:
    視聴者は「動画を見る」という明確な目的を持って訪問します。「検索」してたどり着くことも多いため、比較的長尺(5分〜15分程度)で、横型(16:9)の、情報量がリッチな動画(How-to、深い解説、完全版ストーリー)が好まれます。
  • Instagram(リール) / TikTok:
    視聴者は「暇つぶし」や「発見」を求めて、高速でスワイプしています。「冒頭の1秒」で興味を引けなければ即離脱されます。短尺(15秒〜90秒)で、縦型(9:16)が必須。トレンド音源テンポの速いカットが命です。
  • X(旧Twitter):
    」起きていること(速報性・話題性)への関心が強いプラットフォーム。短尺(30秒〜2分程度)で、正方形(1:1)または横型が主流。動画単体よりも、投稿者の「意見(テキスト)」と共に消費されます。
  • Facebook:
    30代〜50代のユーザーが多く、比較的テキストも読まれます。共感を呼ぶストーリーコミュニティでの議論を促す内容と相性が良いです。正方形(1:1)または縦型(4:5)がフィードで目立ちやすく、長さは1分〜3分程度がボリュームゾーンです。

■ 正解は「フル版(本編)」と「最適化版(予告編)」の使い分け
では、どうすべきか。正解は、「動画素材を、各プラットフォームに合わせて『再編集』する」ことです。

  1. フルバージョン(本編 / 5分):
    ストーリーの全てを描いた完全版。これはYouTube自社のWebサイト(オウンドメディア)に格納します。ここが情報の「ハブ(終着点)」です。
  2. 短尺・縦型(予告編A / 15秒):
    フルバージョンの中から、最もインパクトのある「掴み(Before/Afterや感情的なシーン)」だけを抜き出し、縦型(9:16)に再編集。InstagramリールTikTokで配信し、「続きは、プロフィール(またはYouTube)のリンクから」と、本編へ誘導します。
  3. 短尺・正方形(予告編B / 45秒):
    フルバージョンの中から、最も「共感」や「話題性」を呼びそうな部分を抜き出し、正方形(1:1)に再編集。XFacebookで配信し、本編へ誘導します。
プラットフォーム 最適な形状 最適な長さ(目安) 視聴態度・目的 動画の役割(例)
YouTube 横型 (16:9) 5分〜15分(長尺) 検索、学習、じっくり視聴 フルバージョン(本編)、深い解説
Instagram (リール) / TikTok 縦型 (9:16) 15秒〜90秒(短尺) 暇つぶし、高速スワイプ、発見 予告編(掴み)、トレンド音源活用
X (旧Twitter) 正方形 (1:1) / 横型 30秒〜2分(短尺) 速報性、話題性、テキストと併読 予告編(話題性)、議論のきっかけ
Facebook 正方形 (1:1) / 縦型 (4:5) 1分〜3分(中尺) 共感、コミュニティ、テキストと併読 予告編(ストーリー性)、共感醸成

このように、一つの動画素材(ソース)を、各媒体の文脈に合わせて最適化(ユース)すること。この「手間」をかけるかどうかが、動画の拡散力と費用対効果を最大化する分水嶺となります。

10. 公開後の効果測定(視聴回数、エンゲージメント、ブランド認知度)

ブランディング動画は、「公開(リリース)してから」が本当のスタートです。
多くの企業が「作って終わり」の「打ち上げ花火」にしてしまいますが、それでは動画に投下したコストが回収できているのか、次に繋がる知見が得られたのか、全く分かりません。

動画を公開したら、必ずH2-1で設定した「目的(KPI)」に基づき、データ(インサイト)を分析し、改善のPDCAサイクルを回す必要があります。

■ 目的(KPI)に応じた、見るべき指標
「視聴回数(再生数)が多い=成功」と短絡的に考えるのは危険です。見るべき指標は、目的によって異なります。

  • 目的が「認知拡大」の場合:
    視聴回数(リーチ数): どれだけ多くの人に届いたか。
    vimp(ビューアブルインプレッション): 本当に「視界に」入ったか。
    ブランドリフト調査: (広告配信時)アンケートで「ブランド認知度」や「検索意向」が、広告非接触群と比べてどれだけ上昇したか。(最も信頼できる指標)
    指名検索数: 動画公開後、GoogleやYahoo!での「ブランド名(会社名・商品名)」での検索数がどれだけ増えたか。(動画が認知に貢献した証拠)
  • 目的が「共感醸成(ファン化)」の場合:
    視聴維持率(平均再生時間): これが最重要です。動画の「面白さ」「共感度」を示す真の指標。視聴維持率が低い(例:30%未満)動画は、冒頭の掴みや構成に致命的な問題があります。
    エンゲージメント(いいね・コメント・シェア): 特に「コメント(内容)」や「シェア(共感・推奨)」の数は、ファンの熱量を示します。
  • 目的が「比較検討(CV)」の場合:
    CTR(クリック率): 動画からWebサイトへ、どれだけ誘導できたか。
    CVR(コンバージョン率): その結果、どれだけ資料請求や問い合わせに繋がったか。
    CPA(顧客獲得単価): 1件のCV獲得にかかったコスト。

■ インサイトから「勝ち筋」を発見する
これらのデータを分析することで、次に繋がる「勝ち筋(改善点)」が見えてきます。

(インサイト分析の例)
分析結果①: 「視聴回数は多いが、視聴維持率が10秒で激減している」
仮説(改善点): 冒頭10秒の「掴み」が弱いか、あるいはサムネイル(表紙)と内容が一致していない(=サムネ詐欺)可能性がある。次の動画では、冒頭に「結論(Before/After)」を持ってくる構成(H2-2)を試そう。

分析結果②: 「視聴維持率は高い(最後まで見られている)が、CTR(クリック)が低い
仮説(改善点): 動画の内容(ストーリー)には満足しているが、「次にしてほしい行動(CTA)」が不明確だった。動画の最後(または概要欄)に、「詳しくは、こちらをクリック」という明確な行動喚起(H2-3のCTAボタンなど)を追加しよう。

分析結果③:コメント欄に、『〇〇の使い方がもっと知りたい』という質問が多数寄せられた」
仮説(勝ち筋): 視聴者は、我々が想定していなかった「〇〇の使い方(How-to)」に強いニーズを持っている。そのコメントをヒントに、次の動画企画(How-to動画)を作ろう。

私が支援したあるBtoCサービスでは、社員のインタビュー動画(H2-7)を公開した際、ある一人の社員Aさんの「仕事の失敗談」を語った部分だけ、視聴維持率が落ちずに「山」になっていました。これは、視聴者が「成功談」よりも「リアルな失敗談(共感)」に強く惹きつけられた証拠です。このインサイトに基づき、次の動画では、Aさんの失敗談をさらに深掘りしたコンテンツを制作し、大きな反響を得ることに成功しました。

ブランドの「らしさ」を伝える、終わりなき旅

企業のブランドイメージを向上させるための、ブランディング動画の作り方を、企画の根幹から分析・改善まで網羅的に解説してきました。

ブランディング動画は、単なる「広告宣伝物」ではありません。それは、あなたの会社が「なぜ存在するのか(ミッション)」「何を大切にしているのか(バリュー)」を、ターゲット顧客の心に響く「物語(ストーリー)」として届け、長期的な「信頼関係(ファン)」を築いていくための、極めて戦略的なコミュニケーションツールです。

その制作プロセスは、目的の明確化から始まり、ターゲットの心に寄り添うストーリーテリング、一貫したコンセプト設計(Who, What, How)、そしてそれを実現する映像美、音楽、編集、さらにはプラットフォームへの最適化と、公開後の徹底的なデータ分析まで、すべてが一本の「戦略の糸」で繋がっていなければなりません。

この「糸」が途中で切れたり、ブレたりした瞬間に、動画は視聴者から「よく分からない、自分には関係ない広告」として、スワイプされてしまうのです。

読者の皆様が「明日から」実践できる、具体的なアクションを2つ提案します。

  1. まずは、H2-2のフレームワークを使って、あなたのブランド(商品・サービス)が解決できる、ターゲット顧客の「Before(悩み)」と「After(得られる未来)」を具体的に書き出してみてください。それこそが、あなたの会社が語るべきストーリーの「核」となります。
  2. 次に、競合他社や、あなたが「素敵だな」と思う企業のブランディング動画(H2-8)を3本見つけ、「なぜ、この動画に惹かれたのか?」をH2-3の「Who, What, How」の観点で分解・分析してみてください。

ブランディングとは、一度の動画で完成するものではなく、「ブランドの『らしさ』とは何か」を問い続け、発信し、改善し続ける「終わりなき旅」そのものです。この戦略的な地図を手に、視聴者の感情に火を灯す、あなただけの強力なブランド動画制作を始めてください。

関連文献:成果を出すためのMEO施策!具体的なステップと成功の秘訣

avatar

執筆者

株式会社TROBZ 代表取締役

愛知県岡崎市出身。大学卒業後、タイ・バンコクに渡り日本人学校で3年間従事。帰国後はデジタルマーケティングのベンチャー企業に参画し、新規部署の立ち上げや事業開発に携わる。2024年に株式会社TROBZを創業しLocina MEOやフォーカスSEOをリリース。SEO検定1級保有

NEXT

SERVICE

サービス

こちらから